イベントによってTPOを意識して言葉遣いを変えよう
「司会者のこだわり」を紹介する連載ブログ第9弾です。
今回は何を教えてくれるのかな?
今回は言葉の使い方についてお話しします。
こちら前回の記事
TPO
イベントによってTPOで言葉遣いを変えよう
言葉の使い方ってどういうこと?
TPOに合わせるとでも言いましょうか。
TPO?
「時(time)、所(place)、場合(occasion)」ですね。
つまり、その舞台に合った言葉遣いをしないといけないということです。
具体的に教えてよ
それでは花火大会の司会にしましょうか。
思い浮かべてみてください。
夏の暑い日の夜、浴衣姿の女性達と、うちわを持った男性達が大勢、会場に来ています。
想像してるよ~
それでは、花火大会の開幕です。
花火がドンと打ちあがりました!
大きな六尺玉です!
キレイ~
さあ、この実況MCです!
勢いよく実況したいですね。
うん、見てる方も楽しくなれるMCがいいな!
そうです、そうです。
そのためには、多少言葉遣いが砕けても構いませんよ。
いいえむしろ、フランクな言葉遣いの方が、聞いている人と距離感が近くなって良いかも知れません。
それではここで、場面をガラリと変えましょう
え~花火大会がいい~
もっと花火見たい~
写真で我慢してください!
続いては葬儀場です。
喪服に身を包んだ方たちが集まっています。
それぞれ、目には涙をためています。
あんまり想像したくないなぁ
かわいそう・・・
ここで司会をするとして、先ほどの花火大会のMCの雰囲気で話したらどうなりますか?
え?嘘でしょ
無理無理!
ですよね。
この場では落ち着いて、しっかりと司会をしなければいけません。
喋りの勢いを出す必要もありませんね。
淡々と話すのが最善でしょう。
これが、TPOです!
めっちゃ分かりやすい!
逆もしかりですよ。
葬儀の司会の雰囲気で花火大会のMCをやったらどうなりますか?
う~ん。盛り上がらないね・・・
このように、その場面によって言葉遣いを適切にしましょう。
同じイベントでもTPOで喋りの勢いを変えよう
でも、花火大会と葬儀なんて、誰でも使い分ける必要があるって分かるよね
そうだね。司会者じゃなくてもその雰囲気は普通分かるよ
今の例では、分かりやすい真逆の場面でした。
ですがTPOで言葉遣いを変えるというのは、一つのイベントの同じ舞台の上でも、ちゃんと意識して行うことなんです。
一つのイベントの・・・
同じ舞台の上でも?
チャリティーの歌謡ショーでたとえましょう。
最初は式典の様相です。
当然ですね。
チャリティーで寄付を行いますから、都道府県の行政や、認可を受けた団体のトップの方が寄付金の贈呈を受ける場面があります。
う・・想像が難しい
無理に想像しなくていいですよ
なんとなく、厳かに舞台が進行していると思ってもらえれば。
贈呈が終わり、一言ご挨拶をいただきます。
真面目じゃないといけない場面ね
挨拶が終わりました。
この後は歌謡ショーに移ります。
ここからは楽しい感じ?
そうです。
あとは盛り上がって、ゲストの歌声に酔いしれましょう。
さて、この一連の流れでも、TPOを使い分けなければいけないと、気づきましたか?
あ、そうだ。同じテンションで話すなんてできないよな
贈呈の時は落ち着いて、歌謡ショーの時は楽しく、MCするのね!
そう!
そうやって、意識して喋りを使い分けるんです!
自分の失敗談
私が初めてマイクを持ったのは夏祭りの出店紹介でした。
突然どうしたの!?
TPOの話?
恥ずかしながら、TPOで適切に喋りを使い分けられなかった私の失敗談です。
聞いてあげてください。
いいよ。ドン!と話しちゃって
そうね。人に話したらスッキリするわよ
スッキリしたいんじゃなくて、皆さんのためにお話しするんですよ!
コホン・・・。
さて、この場面ではお祭りの出店を紹介するだけです。
さあ二人とも、どんな話し方が一番TPOに合っていると思います?
えーっと。普通に喋ればいいんじゃない?
お祭りだし、元気ある方がいいわよね
だいたいそんなところです。
普通に喋る感じで話して、各出店のイチオシを紹介する時にすこし勢いを強めれば良いでしょうか。
やった!正解
ですが、私は元気が良すぎまして(苦笑)
どういうこと?
まるで市場の魚屋さんと言いますか・・・
八百屋さんと言いますか・・・
出店にお客さんがたくさん来たらいいなーって思いが強すぎて、お店の紹介ではなく、客の呼び込みのようになってしまったんです。
あはは・・・想像できたわ・・・
「ヘイらっしゃい!」って感じだね
私自身に、喋る時にそういうクセがあったんですね。
染み付いている自分のクセと言うものはなかなか抜けないようでして。
その後もつい勢いよく言ってしまうので直すのに苦労しました。
努力したんだ!
師匠に何度も気を付けるように言われましたからね(笑)
まぁ、完全に直ったとは言い難いですけれど。
今でも好き勝手に喋っていると、たまーに、どうしても勢いがよくなってしまうんですよね。
まぁ、お葬儀でなければ、暗いより明るい方がいいんじゃない?
それもそうですが、イベントの全体のMCの流れもありますからね。
一度勢いよくなってしまうと、その後の喋りで下げるのが難しいんですよ。
下げる?
勢いを弱くすることです。
たとえば3つ団体を紹介するとしましょう。
- 1つ目を元気に紹介
- 2つ目をその勢いのまま元気に紹介
- 3つ目で勢いを弱くして落ち着いて紹介
これだと違和感ありません?
3つ目で何があったのか、ちょっと考えちゃう
3つ目だけ、特別感を出したかったのかな?
そのように、考えさせてしまっては司会者としてはいけません。
となると、1つ目で元気に紹介したのなら、2つ目、3つ目と元気に紹介しなくてはいけないのです。
なるほど!
テンション高いままじゃないといけないのね
テンションを上げていくのは簡単ですが、下げるのは難しいんですね。
さらに怖いのは、ドンドン勢いがついてしまって、イベントの雰囲気以上にMCのテンションが上がり過ぎることです。
まとめ
- TPOで言葉遣い(勢い)を使い分けよう
- 勢いを上げるのは簡単だが下げるのは難しい
よーし!使い分けられるように練習だ!
私も、TPOを意識して喋るように気を付けてみるわ
TPOで言葉遣いを変えられると日常生活でも役立つから、意識してドンドン喋っていこうね。
以上
「司会者のこだわり TPOを意識して言葉遣いを変えよう」でした♪