YouTubeに小説朗読動画投稿~サムネより題材が大事?
YouTubeに新たに【名作小説朗読】動画を2本投稿したので、その収録の様子と、投稿後の反応について書き記します。
悲しき思出
どんな作品?
全部で8章仕立ての「屋根裏の散歩者」を読んでいる途中なのですが、他の小説を朗読したくなりました。
聴きに来てくれる方の層が幅広くなるように、間口を広げようと思ったのです。
しかし「屋根裏の散歩者」を読み終わっていないのに、違う長編小説を読むわけにはいきません。
そこで短編小説を探していたところ、石川啄木の「悲しき思出」を見つけました。
江戸川乱歩と全然違う作風の石川啄木ですから、聴きに来る方の層が変わるかも知れません。
それに、石川啄木は北海道にとても縁のある方です。
私としても馴染み深い。
ただ、この「悲しき思出」は、世間的には有名ではありません。
石川啄木のもとに、知人の野口雨情の訃報が伝えられ、すぐさま筆を執って思い出を書き綴ったのがこの作品です。
しかし、すぐに逝去の報は誤りだと分かり、啄木は途中で筆を置いています。
つまり未完なのです。
だから短いし、有名でもありません(好きな方、ごめんなさい!)。
せっかくなら多くの人に聞いてもらいたいのですが、あまり知られていない作品を朗読しても、なかなかネットサーフィンしている人の眼には止まりません。
「小説 朗読 石川啄木」と入れるだけでは検索結果に表示されませんし、もし目に留まることがあっても、知らない作品の朗読動画を観てみようとはなかなか思いません。
とまぁ色々と考えましたが、本格的にYouTubeを始めたばかりなのですから、やりたいものをやるのが一番だという結論に達し、とりあえず朗読してみることにしました。
ー22歳の時の石川啄木ー
朗読時の難しい点
しかしこれがまた、軽い気持ちで手を出したのを後悔するくらい、文章が難しいんです。
正確に言うと内容が難しいわけではなく、表現や使う漢字のニュアンスが微妙に違うので、非常に読みづらいんです。
古典や文学作品ではないことなのですが、この作品の様に明治時代の作品だと、たいだい同じような難しさがあります。
現代では使わない漢字を使う例として、「恰度」(丁度)、「仮令」(たとえ)、「愈々」(いよいよ)、「屡々」(しばしば)、「乍ら」(ながら)、「穏和い」(おとなしい)などがあります。
そもそも現代では使わない言葉では、「若し夫れ」(もしそれ)、「さらでだに」などがあります。
現代と送り仮名が違う例として、「思い止まり」(おもいとどまり)もあります。
他に例は挙げませんが、送り仮名の違和感は言い出したらキリがありません。
なまじ現代の言葉と似通っているせいで、スムーズに読めなくなる絶妙な気持ち悪さがあります。
内容が難しいとか、たまに知らない単語が出てくるとかであれば、朗読という観点ではそこそこ問題なく読めます。
しかしこれら些細な違和感が数多くある場合、読む前に入念に調べて、練習で朗読をして読み方に気を付けてと、下準備に非常に時間が掛かるのです。
結局、13分くらいの動画なのに、完成までに5~6時間くらい掛かりました。
読むだけでなく編集の時間も合わせてですが、苦戦しました。
動画公開後の分析
その苦戦した動画がこちらです。
それだけ頑張ったからといって、必ず見てもらえるわけではありません。
再生回数はやっと10を超えたところで、停滞しました。
このブログを書くのに自分で動画を検索しましたが、検索結果画面に全く表示されません。
「石川啄木 悲しき思出 高橋慶舟」と入力しても、出てこないんです!
自分の名前を入れているのに!
これは驚きです。
表示されなければ、見られるわけがありません。
動画をアップしてから一定の期間で、ある程度の再生回数がないと、それ以降は表示されにくくなる設定でもあるのでしょうか?
以前も話しましたが、「Lightworks」という動画編集ソフトを使うようになって、インプレッションからのクリック率が増加しました。
サムネイルが目に留まった時に、動画を選んでくれる人が倍に増えて、2%くらいになったんです。
しかしこの動画では、それが以前の様に1%くらいに減ってしまいました。
そもそも検索結果で表示されないからか、インプレッションも多くないんですけどね。
自信の無さ
もう一つ短編を読むことにし、太宰治の「自信の無さ」を選びました。
実は私は、この時代の作家だと太宰治が一番好きです。
今回の話に関係ありませんが、太宰の親戚の方が北海道で歌手をしていて、司会の仕事で仲良くさせてもらっているんです!
この「自信の無さ」ですが、短編も短編で、朗読動画にしても2分30秒しかありません。
それでも2時間くらい、完成までに時間が掛かってます。
完成した動画がこちら。
「ありのままの姿を否定しないで、肯定した末に見事な花を咲かせたい」という太宰の表現の様に、泥に割く蓮の花を画像に使いました。
自画自賛してしまうくらい、良い雰囲気を醸し出しています。
さて、この動画。
公開して日も浅いのでまだ断言はできませんが、他の私の動画に比べると、倍のスピードで再生回数が増えています。
インプレッションのクリック率も3.6%と、他の動画の約2倍です。
やはり、サムネが良いのでしょうか?
太宰治という、題材(著者の選定)が良いのでしょうか?
時間が短いのが良いのでしょうか?
今の私には正確な理由は分からないので、これから色々と試してみようと思います。
ー38歳の時の太宰治ー
まとめ
今後の方向性として、とりあえず短編をアップしてみます。
短編の方が、軽い気持ちで聞きやすいのかも知れませんから、何回か試してみます。
それと同時に、途中で止まっている「屋根裏の散歩者」の6~8回も、少しずつ上げていこうと思います。
文章が長いので、録音と編集でめちゃくちゃ時間を取られるのが難点です。
太宰も読んでいきたいのですが、太宰ばかりにならないように、まずは他の作家の作品を読んでいきます。
とにかく、何でもやってみたもん勝ちです!
このブログも最初はアクセス一桁の日々でしたが、半年続けた今では毎日100アクセスの訪問があるまでに成長しました。
YouTubeもいずれは多くの人に聞いてもらえると信じて、できることをやりつつ、前進していきます!
以上
「YouTubeに小説朗読動画投稿~サムネより題材が大事?」でした♪